理学療法士のひとりごと

リハビリ・フィットネス・トレーニングに役立つ情報を紹介

医療業界はIT化が遅い理由!!

キャッシュレス、5G、自動運転、HRテック等、ほとんどが聞いたことがある言葉ではないでしょうか。

 

様々な業界でIT化は進んでいます。小学生に1人1台タブレットを支給する自治体も増えてきています。

 

そんな中、IT化が遅い業界、それは「医療業界」です。

電子カルテが普及している中、未だに紙カルテを使用している病院や患者が2時間も3時間も待っているのに、予約システムを導入していないクリニックが未だ多くあります。

 

 

逆に医療IT化の最先端がフィンランドです。

フィンランド電子カルテ導入率100%となっています。

また、日本で言うところのマイナンバー制度があり、電カルと連動しているため、どの病院に行っても過去の通院歴や既往歴がわかる仕組みになっています。

めちゃくちゃすごいですよね!!

日本も早くこういった仕組みを導入してほしいものです。

 

 

なぜ、日本の医療業界はIT化が遅いのか??

 

①制約が多い

 個人情報の取り扱いに制約が多く、それをクリアするために時間がかかってしまいます。これが参入障壁の高さの理由かもしれません。

 

②費用対効果が見込みにくい

 日本には医療保険制度というとてもありがたい制度があり、このおかげで医療費がほとんどの方が3割負担ですんでいます。

 しかし、その反面点数がほとんど一定のため、(正確には2年毎に点数見直しは行われています)患者毎の単価は限られてきます。

なので、病院側が売り上げるためには患者の数を増やすしかありません。

ですが、医者1人が診きれる数も限界があります。

リハビリ業界においてはセラピスト1人で診れる単位数が法律で決まっています。(最大24単位/日、108単位/週)

 属人的な業界であることから、収入がぐっと増えることが見込みにくいので、その中で新しいシステムを導入費用を考えると、そこまでのメリットが無いという考えになってしまうのでないでしょうか。

 

③患者の年齢層が高い

 これはもうどうしようもない問題ですね 笑

 高齢層のスマホ普及率も増加してきているとは言え、地域差がかなりあります。

2017年総務省の調査でのスマホ普及率は70代18.8%、80代6.1%となっていますが、私が勤務している地域では70代の方も半分以上がスマホを利用しています。

逆に言うと、全国平均より低い地域もかなりあるということです。

 そのため、患者向けのITサービスの導入にはハードルが高くなってしまいます。

仮に前述したクリニックで予約サービスを導入しても70代80代の方は、順番待ちを続けると思います。

 

④スタッフが職人体質

 医者をはじめ、医療スタッフは学生時代にそれに特化した勉強をしてきています。

当たり前ですよね。ただ、その職人体質が外の世界の情報をシャットアウトしてしまっているのも現実です。先ほどのフィンランドがIT最先端とういう話をどれだけの人が知っているでしょうか。他の国、他の企業が提供している有益なサービスを見つけそれを導入していけば、病院として成長していけるはずです。

 ただ正直、そこまで頑張らないでも医療業界って安定しているんですよね。

私たちがどこか調子悪くなったら病院に行きますよね。医療保険制度のおかげで負担が少なくて済むので、受診ハードルはかなり低いです。去年のコロナの影響を除けば病院の売り上げが大きく減るといったことはほとんどありません。

良くも悪くも安定している業界なので、職員のハングリーさはかなり低いように感じます。

 

 企業の体質だけでなく、利用者層の問題もあるので参入障壁は低くない業界ですがそれが逆にチャンスでもあります。特にフットワークの軽い小さな企業であれば、どんどんチャレンジできるはずですので、患者にとってより有益になるサービスが導入されることを願ってます

 

そんな中、すでに最新のサービスを取り入れている所もあります!!

その辺も今後詳しく掲載していきすので、お気に入り登録お願いいたします。